2016.05.05職種の紹介

特許、知的財産の仕事内容と年収

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特許、知的財産を扱う主な業務は、企業などの知的財産の権利化や活用、知的財産に関わる訴訟への対応、知的財産戦略の策定などです。
知的財産とは、特許や商標、意匠、著作権、肖像権などといった、産業の創造物やイメージ、ノウハウ、情報などのことで、これら経済的な価値を持つ無形の財産は、一定期間法律によって守られます。
特許、知的財産の分野を扱う事業体は、特許事務所や企業の知財部、特許管理会社などです。
法律分野の仕事ではありますが、法律以外にもさまざまな専門知識や実務経験が必要なため、職種が分かれているのが特徴です。この分野に欠かせない、知財専門の法律家である「弁理士」は、権利の出願や訴訟に対する代理などを行う有資格者として業務に当たります。それ以外の各役割を担うのは、企業における知財業務全般を扱う「企業知財担当者」、知財戦略を立案する「特許ポートフォリオ・マネージャー」、特許侵害の有無を調査する「特許調査員」、国際特許を翻訳する「特許翻訳者」、他の発明に抵触しないかなどを検証する「特許技術者」、出願時に提出する図面を作成する「図面製作者」、補佐的なあらゆる業務を担当する「特許事務員」です。

必要な知識・スキル

特許、知的財産関連の職種には、知的財産全般の法律的な知識が必要ですが、それだけでなく、技術的な専門知識や、外国語のスキルなども必要となります。
資格が必要な職務は国家資格の「弁理士」で、それ以外は特定の資格は要りません。ただ、知的財産関係の職種向けの資格として、国家資格の「知的財産管理技能士」がありますので、これにより基礎能力を向上させ、実際の業務に役立てることもできます。
基本的には法律部門ですが、研究開発や技術分野など理系の知識や経験が役立つ職務もあれば、英語や中国語をはじめとする外国語の翻訳能力が活かせる職務もあります。また、CADなどの図面作成用のソフトを使いこなせる能力や、高い情報管理能力など、職務によって活かせるスキルはいろいろあります。

仕事の適正

特許、知的財産の分野は、常に変化し続ける技術などの最先端を、国際的な視野で扱っていく仕事なので、次々と新しい技術や情報を学び、理解していく必要があります。
技術分野の情報、競合企業や業界の動向、諸外国の状況等々、大量に文章を読むことになりますので、読む作業が苦にならないことが第一です。そして、多くの情報を分析し理解した上で、論理的に書き表したり、議論したりできることも大切です。また、非常に価値の高い、情報という財産を扱うわけですから、調査、出願、管理などどんな業務においても、正確さや緻密さが重要になります。
つまり、読解力、分析力、表現力、交渉力、緻密さなどに長けていて、知見を広げるために学び続けられる人に向いている仕事といえます。

年収の目安

特許、知的財産に携わる人の年収は、平均で600万円前後ですが、年代や職種によって異なります。
例えば、20代では300~400万円台が多いですが、40代以上では、800~1,000万円以上の人が増えます。また、弁理士の年収は、平均1,000万円前後で、2,000万円を超える人もいます。

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